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「土方久功と柚木沙弥郎ー熱き体験と創作の愉しみ」が、世田谷美術館で2023年9月9日から。彫刻家と染織家のコラボレーション

立体、平面、絵本など多岐にわたる仕事を手がけた彫刻家・土方久功と身近な日常にアイディアの源をもつ大胆で力強い造形が人々を魅了する染色家・柚木沙弥郎。不思議に響きあう2名の、唯一無二のコラボレーション展示「土方久功と柚木沙弥郎ー熱き体験と創作の愉しみ」が、世田谷美術館で2023年9月9日(土)〜11月5日(日)に開催される。

 

土方久功《美しき日》1970年、世田谷美術館蔵 撮影:上野則宏

柚木沙弥郎《ならぶ人ならぶ鳥》1983年、世田谷美術館蔵

不思議に響きあう。多彩な表現の広がりをみせる土方と柚木の作品世界

考古学や民族学への関心を背景にする土方久功は、原始的な生活文化がのこるミクロネシアに憧れ、パラオ諸島へ渡った経験もある。木彫レリーフをはじめとした作品には、現地での暮らしや人々へのあたたかいまなざしが見てとれる。一方、20代から染色家として活動し、2022年に100歳を迎えた柚木沙弥郎。柳宗悦が提唱する「民藝」の思想と、芹沢銈介の型染カレンダーとの出会いを機に染色の道を志すようになり、鮮やかな色彩と大胆な構図の型染による作品を発表するほか、立体作品、絵本まで精力的な創作活動を展開している。

 

土方久功《マスク》1929-49年、世田谷美術館蔵 撮影:上野則宏

土方久功《猫犬》1974年、世田谷美術館蔵 撮影:上野則宏

展示では、詩集や著書を出版している土方久功が、パラオ諸島やサタワル島での体験について記した言葉も、作品とあわせて紹介される。また柚木が夢中になってつくった表情豊かな指人形《町の人々》たちが、『トコとグーグーとキキ』のサーカスの場面を背景に展示される。絵本の世界をそのまま体感できそうだ。

柚木沙弥郎《コップ》2011年、世田谷美術館蔵 撮影:上野則宏

柚木沙弥郎《旗じるし》2011年、世田谷美術館蔵 撮影:上野則宏

本展では世田谷美術館の収蔵品に作家やご遺族が所蔵する作品と資料を加え、パラオ諸島や周辺の島々での稀有な体験、そして日常の身近なものや出来事に潜む面白さを源泉として生まれた二人の創造の世界を紹介する。

 

※TOP画像のキャプション 柚木沙弥郎《町の人々》2004年、世田谷美術館蔵 撮影:上野則宏

<開催情報>
土方久功と柚木沙弥郎ー熱き体験と創作の愉しみ
会期|2023年9月9日(土)〜11月5日(日)10:00〜18:00(最終入場時間 17:30)
休館日|毎週月曜日 ※ただし9月18日(月・祝)、10月9日(月・祝)は開館、9月19日(火)、10月10日(火)は休館
会場|世田谷美術館
観覧料|一般 500(400)円、65歳以上 400(300)円、大高生 400(300)円、中小生 300(200)円※8月15日(火)正午より日時指定券発売(オンライン・クレジット決済またはd払い)
※( )内は20名以上の団体料金。事前に電話でお問い合わせください。
※障害者の方は300円。ただし小中高大生の障害者の方は無料。介助者(当該障害者1名につき1名)は無料(予約不要)

主催|世田谷美術館(公益財団法人せたがや文化財団)
後援|世田谷区、世田谷区教育委員会
詳細|https://www.setagayaartmuseum.or.jp/

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